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治療的乗馬は、健常者の乗馬と同様に障害を持つ方たちにとり、楽しみながらできる治療として、スポーツ・レクリエーションとして、また学習としても非常に効果が高く、今後の発展が期待される分野ですが、馬文化が衰退してしまったわが国では、障害をもつ人が馬に乗れる機会と場所は、現状では非常に限られています。

今後の大きな課題

1.この領域を行える医療、教育や心理臨床などの
  専門家が不足
2.この領域に使うことができる馬そして調教者の不足
3.この領域を展開していくために適した場所が少ない
4.運営のための経済的自立が難しい

の4点があげられます。

この協会では、医療・福祉・馬事にかかわる広範囲の関係者のご理解を賜りながら、これらの課題解消にむけて皆さんと共に努力し、この活動の意義をより広く深く皆様に知って頂き、治療的乗馬についての啓発、専門家の養成活動を拡げてゆくことでわが国の実情に合った「治療的乗馬」の展開を模索したいと考えます。


「治療的乗馬とは」

障害のある人々に対して馬を用いたリハビリテーション、教育、スポーツが注目されるようになり、「乗馬セラピー」、「乗馬療法」といった言葉がマスコミでも取り上げられる機会が増えました。
これらは、馬をパートナーとしながら乗馬を含む多様な活動を通じて、障害のある人々の心や身体の健康を回復させる目的の行為を表したものです。これらの活動は海外では、「障害者乗馬」(Riding for the Disabled)あるいは「治療的乗馬」(Therapeutic Riding)と呼ばれています。

「乗馬療法の歴史」

●治療的乗馬の3領域
治療的乗馬は、取り扱う専門性から次の3つの領域に分類するこ とができます。

(1) 治療や訓練 ⇒ 医学的領域
身体に不自由がある人のリハビリテーションの一つとして行われる ものです。
(2) 教育 ⇒ 心理・教育的領域
本人の意欲を尊重しながら行われる乗馬や馬の世話、厩舎作業 などの活動を通じて、障害のある子どもたちの教育として行うもの です。
(3) スポーツやレクリエーション
障害者が「乗馬」というスポーツを楽しみ、QOLの向上を主眼に置 いた取り組みのことです。
Strauss,I.(2000); Heipertz(1977)を改訂

●治療的乗馬の特色(滝坂,1999)

1.活動のレパートリー
馬を用いた活動を内容別に分類してみると次のようになります。

1)馬と触れ合う、馬といる
2)馬の世話をする
3)馬に乗る(教育・医療のセッションを行う)
4)馬で運動・競技をする
5)馬でトレッキングをする
6)馬車を操作する

もちろん、多くの場合これらは一連のものです。しかも重複しており、相互に排他的なものではありません。また、3)~6)は準備や後か たづけを含んでいます。目的にあわせてこれらの活動のどこに中  心を置くかが考えられ、また組み合わせることができます。

2.目的と対象からみた馬の活用

table01

*青少年や高齢者の人々に障害のある子どもたちや人々は含まれますが、 ここでは目的との関連からこのように表記しています